職場で気づかれるADS(自閉スペクトラム症)の6つのサイン

発達障がい

 ASD(自閉スペクトラム症)とは

 言葉や、言葉以外の方法、例えば、表情、視線、身振りなどから相手の考えていることを読み取ったり、自分の考えを伝えたりすることが不得手である、特定のことに強い興味や関心を持っていたり、こだわり行動があるといったことによって特徴付けられます。自閉スペクトラム症は、人生早期から認められる脳の働き方の違いによって起こるもので、親の子育てが原因となるわけではありません。

↓国立精神・精神医療研究センター HP 引用URL
https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease06.html

  ADSの人がうつ病にや適応障害になる確率は健常者に比べて3~4倍も高いと言われています。

1. 誤解されて嫌われる

 職場で起きることは周囲の人から気持ちを誤解されることです。

 辛いことや苦手なことを上手く伝えられないことで平気だと誤解されて嫌な仕事も無理やりやらされることもあります。

 また、真面目にやっているのに挨拶ができない、失礼なことを平気言う、話が一方的といったことから周りを怒らせてしまうこともあります。

 もちろん、本人としては相手が嫌いだとか馬鹿にしてやっているわけではありません。

 以下の点はASDの特徴です。

 ・目を合わせられない
 ・表情が乏しい
 ・冗談を真に受ける
 ・雑談ができない

2.会社がブラックでも辞めない

 会社でひどい仕打ちをされて家族や周りの人に辛いと訴えるものの、会社を辞めようとしません。

 これは嫌という気持ちを直接相手に伝えられないからです。

 また、頑固で変化を嫌い、新しいことにチャレンジするのが苦手ということもあるでしょう。

 辛くても我慢し続けて、うつ病や適応障害になるリスクがとても高くなります。早めに逃げていれば病気にならないで済むのでとても辛いことです。

3.丸め込まれて利用されてしまう

 ひどい場合ですと上司のパシリに走らされたり、無休で働かせられたり、お金をだまし取られることもあります。

 強く要求されると嫌と言えないからです。要領よく逃げ回ることも苦手なので、悪い人に利用されてしまいます。

 「辛いので会社を辞めたい」と伝えても永遠と説得されて辞めさせてもらえません。

4.疲れに鈍感でストレスをためやすい

 ASDの人は普通なら問題にならない音、光、匂いを不快に感じるという感覚過敏があります。

 それ以外にも以下の点があります。

 ・空腹感や疲労感に鈍感で無理をしてしまう
 ・痛みに鈍感なため、ケガや病気に気づかない
 ・暑さや寒さに鈍感なため、気温に応じた服装を着られない

 というように、自分の体の感覚に鈍感という症状があります。これを「感覚鈍麻」と呼ばれます。

 特に困るのは疲労感を感じない人です。仕事に集中しすぎて心身に負担が来ていることに気づきません。これは過労死や過労自殺に繋がることもあります。

5.突然仕事に穴をあける

 自分が無理をしていることに気づかないので限界がきて突然体調を崩します。

 生まれつき自律神経系やホルモン系が崩れやすい傾向もあります。

 前日まで問題がなかったのに朝から倦怠感、頭痛、めまい、下痢などで外に出られず、仕事に穴をあけてしまうのです。天候の影響も受けやすいという傾向もあります。急な寒暖の変化、雨、雪、台風、気圧の変化などでも体調不良になり、会社を休むことがあるでしょう。

6.仲間をつくれない

 飲み会に参加できません。飲み会は大切な社交の場ですが、それが大の苦手です。

 いろんな人の言葉をどう処理して返したらいいのかがわかりません。付き合いが悪くなり、仲間をつくれず会社にいずらくなります。

まとめ

 不思議なことですが、ASDの症状は一定でなく、状況や体調などに左右されます。相性の悪い人がいる。ブラックな会社で働く、体調が優れないなどの状況で余計に対人関係に問題が出たりこだわりや感覚過敏も悪くなるのです。いかに自分に合った会社で働くかが大切です。

 人には向き不向きがあります。

 ASDの人は興味のあるものには高い集中力を持ち、決まったスケジュールに沿った規則的な仕事では力が発揮できます。

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